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夢無き「玩具店」

 転校した小学5年生のころ、少し離れた町にしか玩具店がなかった。といっても、個人経営の小さなお店だ。小遣いを握りしめ、駄菓子屋感覚で通えるような店の規模だった。

ある日、150円のウルトラ怪獣消しゴムを買おうとして、あれこれ迷っていた。1袋に、ウルトラヒーローが1体と怪獣が2体入っているのだが、どの組み合わせを選ぶのかが重要なのだ。やはり、ゾフィー、ゼットンやレッドキングは人気が高く、そんな組み合わせは無く、いかに好みの組み合わせを多く見つけるのかが勝負であり、至福の時なのである。

しばらく、捜索していると、店番をしていた奥さんが、(効率よく、商売にならないと思ったのか、)「買う気がないなら、片付けるよ。」といって、奥の棚に戻してしまった。あれ以来、その店には行っていない。「夢」を売るはずのお店での出来事はショックだった。

       

小学4年生まで住んでいた、近所の駄菓子屋さん「定番」のおばあちゃんのぬくもり(10円、20円を握りしめて、あれこれ楽しみにしながら、怪獣ブロマイドを引いたり、くじ付きの串刺し餅を買う小学生を同じ目線で接っしてくれていた。)が、改めて心に染みた瞬間でもあった。

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